2015年2月1日日曜日

GMAT②(試験の概要)

 
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【MBA受験関連投稿】


Ⅰ.MBA受験全般

Ⅳ.出願関連
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 ここではGMATという試験の概要を書きます。

 GMATは、ネイティブを含む、多くのMBA出願者が受験する試験です。1年間に5回しか受けることができず、また、一度受けると1ヵ月は再受験ができません。科目は本番で回答する順に、Analytical Writing Assessment(以下、AWA)、Integrated Reasoning(以下、IR)、Quantitative(以下、Math)、Verbalからなります。IRの後とMathの後に8分の休憩があります。
 TOEFLと違い、Directionを読む時間や休憩時間は厳格にはかられており、いつまでもDirectionを眺めていたり、休憩時間を見誤ると、次のセクションの回答時間が勝手に削られていきます。当方の2回目の受験では、AWA終了後に画面が映らなくなり、直してもらっている間にIRの時間が10分取られていました。結果、IRのスコアは低水準でしたが、VerbalMathの総合点はこのときが最高という残念な事態に陥りました(涙)
 TOEFL提出不要、Verbalのスコア等で英語力を確認すると公言している学校、何度も受けていることを嫌う学校(TOEFLと違い、過去の受験結果全てが学校に送られます。)、MathVerbalの各セクションのハイスコアも考慮すると噂される学校、平均スコアも考慮すると噂される学校もあります。


AWA30分、0.06.0点で0.5点刻み)

 ある企業がこんな戦略を考えている、みたいな英文が200単語くらいで書かれており、それに対する批判を展開せよ、というライティング問題です。最低4.0欲しいとか4.5欲しいとか言われてますが、どこまで重要視されるかよく解りません。TOEFLのライティングでGoodが出るレベルの方なら、フォーマットを暗記して何回か解いてみれば、それ以上何もしなくても4.0くらいは出ると思います。


IR30分、12問、1~8の8段階評価)

 Mathの長ったらしい文章題、VerbalCritical Reasoning(以下、CR)、時系列で売上などが列挙されている資料を読んで答える問題等、論理的思考能力や読解力を問う問題が出ます。全て選択式。しかし、このIR20126月から導入されたセクションであり、GMATのスコアは5年間有効なので、現時点ではほとんどの学校が全く気にしていないと推測します。オフィシャルの模擬試験(以下、Prep)以外に真面目に対策している受験生は当方の周りではほとんどいませんでした。本番はPrepより簡単だった印象です。

 
Math及びVerbal

 MathVerbalは総合して点数がつけられます。AWAIRはほぼ放置し、この総合点で700を取ることを多くの受験者が目標にします。なお、科目別の点数が同じでも総合点が同じとは限りません。例えば、Math50Verbal34690、同じくMath50・Verbal34の組み合わせで700、あるいはMath50Verbal31700という結果も見たことがあります。Math50と表示されていても小数点以下で異なるスコアがついているとか、その時期の受験者間の競争で修正が入るとか、諸説聞いたことがありますが、このへんのスコアの算出方法についてはよく解りません。ただ、純ドメが700を狙うに当たってはMath50Verbal33あたりが一つの目安だと思われます。

 また、これらのセクションは、序盤の正答率が高いほどハイスコアレンジに入り、難解な問題(とコンピューターが位置付けている問題)が出題されるCAT形式という言われる方式を採用しており、同じ正答率でも序盤に多く正答しているか終盤で多く正答しているかでスコアが全く異なります。故に、特に最初の10問がとても重要だとされております。

 このほか、全体の4分の1はスコアに関係ないダミー問題なのですが、TOEFLと異なり、どれがダミー問題かは解りません(5回受けると「あ、この問題見たことあるな」ということがありますが、当該問題がダミーかどうかも解りません。)。
 
 余談ですが、米国MBAの学生は、GMAT700以上のスコアを持っている場合、米国での就活用の履歴書に当該スコアを書いておくことが一般的です。また、このとき、AWAIRのスコアは記載しません。このことからも、一般的にAWAIRはあまり重要視されていないこと、700というスコアが一つのラインとして認識されていることが伺えます。

 
Math75分、37問、最高51点)

 日本でいう小学校~高校1年生レベルの数学です。全て5択。大きく分けると2つのタイプの問題がありますが、どちらも結局は数学なのでここでは詳述しません。大学受験向けに数学を勉強していた純ドメ受験者は、ほとんど無対策でも最後まで解き終えて50点くらい取ります。逆に帰国子女の受験者や、高校時代早々に数学を放棄した私立文系受験者はこれに苦戦することが多いようです。

 
Verbal75分、41問、最高点は不明ですが、5152点と噂されます)

 Sentence Correction(以下、SC)、Reading Comprehension(以下、RC)、CRの3つのタイプの問題がランダムで出題されます。全て5択。各問題タイプの配点が同じかどうかは不明です。多くの純ドメ受験者はとても最後まで解き終わらないので、74分で35問くらい解くことを目標にして、残り1分でランダムクリック、という戦い方が一般的のようです。

 
SC(だいたい15問くらい)

 文法上最適な英文を選ぶ問題です。やってみると解りますが、大学受験向けの文法知識は当然必須、しかしそれだけではちんぷんかんぷんなので、予備校に通わないと厳しいと思われます。ただし、予備校で習うようなテクニック「選択肢にhavingbeingがあったら一発切り」みたいなので対応できる問題は1~2問出ればいい方、基本的に出ないと思って臨むべきでしょう。純ドメはだいたい1問1~2分で解きます。

 
CR(だいたい13問くらい)

 100単語くらいの英文を読んで、英文から間違いなく言えることはどれか、とか、著者の主張を強める(弱める)選択肢はどれか、みたいな問題に答えます。RCと異なり、英文1つにつき問題は一つです。問題を読み、本文を読み、選択肢を読んでいく、という戦略が一般的なんじゃないかと思います。純ドメはだいたい1問2~3分で解きます。

 
RC(だいたい13問くらい)

 700単語くらいの英文を読んで回答する、TOEFLと少し似ている問題です。Verbalは問題タイプごとの出題はランダムだと書きましたが、RCに限っては、3問~4問連続して同じ文章に係る問題が出ます。毎回文章の本数は4つで、当方の受験では全て、4つのうち3つは短めの文章各3問、1つは長めの文章4問、計13問という構成でした。TOEFLと異なり、GMATはどのセクションも前の問題に戻ることができません。また、問題が段落ごとに上から順番に出るわけでもなく、多くの場合全文読まないと回答できません。従って、最初の1問目の問題を読んだら、本文を全部読み、1問目に回答、2問目に進む、という流れになります。また、TOEFLより遥かに難解で、日本語で書かれてても意味が解らないんじゃないか、ということもしばしばあります。TOEFLで時間の稼ぎどころだった単語問題も出ません。純ドメはだいたい7分~10分で1つの文章についている3問~4問に回答し、4つの文章のうち最後の1つはまるまる捨てるという戦略を取る場合が多いです。


 以下のサイトに例題があるので、これを見るとそれぞれなんとなくどんな問題か解ると思います。スピードも極めて重要な試験なので、やってみるときは何分くらいで解けそうかも意識して下さい。GMAT戦線における当方の反省は次の投稿(GMAT③(反省))で。

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