2014年11月30日日曜日

こうすれば受かるMBA?

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【MBA受験関連投稿】


Ⅰ.MBA受験全般

Ⅳ.出願関連
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 日経ビジネスには「敗軍 の将、兵を語る」というコラムがあり、当方はこれが好きで日経ビジネスを買っていました。

 当方が米国MBA 受験する以前から思っていたことですが、普段目にする情報にはバイアスがあります。ここでいうバイアスっていうのは内容が主観的とかそういう こと以前に、 開示されやすい情報とそうでない情報があって、事象の発生割合と開示される情報の割合が全く等しくないっていう意味です。

 成功者の自伝的なもの について言えば、 これは失敗談に比してやたら多く出回るわけですが、現実にはむしろ失敗事例の発生割合の方が大きいと思います。また、成功者は成功したからそ の自伝が開示 され、世の中に広まるのであって、成功のプロセスが優れていたかどうかは不明です。一人の成功の陰には、同じプロセスで失敗した多数の屍が存 在しているの かもしれない。「敗軍の将、兵を語る」はそういう本来日の当たらない陰の部分にフォーカスしており、当方のお気に入りの記事でした。
 
 翻って、タイトルの「こうすれば受かるMBA」。当方も大変お世話になりまし た。何人かの執筆者を直接知っていますが、皆さん本当に高い意識と大変な努力で合格を勝ち取られていますし、MBA受験中はスケジュール作成 からモチベーションの維持に至るまで当方の助けになりました。本投稿は「こうすれば受かるMBA」を批判するものでは全く ありません。

 一方、当然のことなが ら、これは万人にとっての「こうすれば受かる」ではなく、受かった人はこうしました、を執筆したもので す。すなわち「こうすれば受かる人もいるし落ちる人もいる 中で私は受かりましたMBA です(そんなタイトルはナンセンスなので、タイトルがミスリーディングだ、などと言うつもりはもちろんありません。)。

 受験者はそれぞれ、 バックグラウンドが大きく異なります。既にフルブライト奨学金を取っている方や、TOEFL一発目で90点近い点を取る方の「こうすれば」を実践しても、当方はどこに も受からなかったことでしょう。当方のような純ドメサラリーマンからすれば一見して「こうしたってとても 受からないよ(涙)」と解ってしまう「こ うすれば受かるMBA」が毎年相当程度見受けら れます。また、そもそも合否には、TOEFLGMATのボラティリティや毎年度の学校の方針、他の出願者との兼ね合い、インタビューアーと のフィーリングなど、受験プロセスや個人の素養と切り離された運の要素が少なからず関係します。

 予備校が開催する合格 祝賀会なども同じ。そこにいる方々は合格者か受験生かであって、合格できずに受験を諦めた人は決していません(笑) こういう場から得る情報にも相当のバイアスがあります。

 要すれば、普段自然と見聞きしている合 格者の「こうすれば」っていうのは結果論の部分が あって、あまりそれだけを鵜呑みにはできないんですね。むしろMBA受験中当方は、「こうすれば落ちるMBA もあったらいいのに、などと考えていました。そんなもん普通誰も書きたがらないと思いますが(笑)、受験では何をするとまずいのか、何をして も結果に結び つかないことがありうるのか、GMAT700点やTOEFL106点オーバーをどのくらいの割合の人が取るのか、それらのスコアを持ってして どのくらいの 割合の人がトップスクールと呼ばれる学校に合格しているのか、GMAT680だとどうか、その辺の相場観が自分や受験仲間の結果が出始めない とよく解らな かったんですよね。GMAT650でスタンフォードに受かった人がいる、と聞いても、同じスコアで過去に何千人・何万人落ちているかわからな いし、その人 のバックグラウンドもわからない。

 一応アゴスが受験結果 データをとりまとめていますが、あれも落ちた人は回答したがらない等の可能性を考えると、一定のバイアスが含ま れているかもしれません(「GMAT①(GMAT と合格可能性について)」を参照下さい。)。

 当方は、それなりに志 望度の高かった中堅MBAに入 学している以上、完全な「こうすれば落ちる」を書くことができませ んが、幸い?第一志望の学校にめでたく落ちているほか、受験中に種々の失敗も経験しました。なので、このブログでは、受験者の反面教師になる ような当方の残念な経験も、恥を忍んで混ぜていこうかと思います。


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