2014年11月23日日曜日

TOEFL勉強法・戦略⑧(スピーキング)

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【MBA受験関連投稿】


Ⅰ.MBA受験全般

Ⅳ.出願関連
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 TOEFLの満点は、120点ではありません。113点です。

 嘘です(笑) しかし多くの純ドメにとってスピーキングセクションで24点以上を獲得することは困難を極めます。当方はスピーキングセクションでは、20点ないし22点取れればいいやくらいに考えておりました。
 
 ここではまずスピーキングの採点形式を簡単に説明します。

 スピーキングセクションは、
  ・書かれたお題を読んで自分の意見を述べるタスクが2つ(タスク1、タスク2)
  ・書かれた文章とリスニングから内容をサマライズするタスクが2つ(タスク3、タスク4)
  ・ひたすらリスニングして内容を述べるタスクが2つ(タスク5、タスク6。ただしタスク5は自分の意見も述べる。)
の6つからなります。
 各タスク、一人の採点官が一度だけ音声を聞いて、1~4の4段階で評価します。4×6=24なので、最後にこれを30点ベースに変換します。
 全部2なら15点、5つが2・1つが3なら17点、4つが2・2つが3なら18点・・・全部3なら23点、という具合です。必然、16点や21点、25点など、このセクションには存在しない点数があります。

 また、このセクションでは、タスク1&2・タスク3&5、タスク4&6がセットになったフィードバックがあります。
 両タスク平均1.0ならweak、1.5or2.0ならlimited、2.5or3.0ならFair、3.5or4.0ならGoodです。このフィードバックはほんと中途半端で、例えば、スコア20・タスク1&2 Fair・タスク3&5Fair・タスク4&6Limitedなら、タスク1・2・3・5が3、タスク4・6が2でほぼ確定するんですが、スコア19・全部Fair、とかなると、もうどのタスクが3でどのタスクが2なのか解りません。


 純ドメ受験者がある程度覚悟しなければならないのは、この1~4の4段階の評価で4を取るのはほぼ不可能、という点です。内容や量が十分であることはもちろん、発音がある程度きれいでなければ4の獲得はかなり厳しいんですね。従ってこのセクション、純ドメはよくて23点です。当方も最後までこのセクションでGood(4)にお目にかかることはありませんでした。

 
 
 かかる観点から言って、24以上を目指すなら本格的な発音矯正から入る必要があるので費用対効果はかなり悪いです。しかし、22くらいを取りにいくならリスニングセクションに比べて費用対効果は高いと考えます。以下に、このセクションで22くらいを取りにいくうえで重要な点を列挙します。
 なお、こんなこと言うと真面目にスピーキング力をアップさせようと取り組んでいる受験生や予備校に怒られてしまいますが、目標が22程度なら、このセクションに特化したトレーニングは、暗記・暗唱以外不要である、というのが当方の結論です。もちろん、リスニングセクションの対策として、リスニング力の向上に取り組むことは、このセクションのスコア向上のためにも重要です。


ポイント1 盗み聞き

 過去の書き込みでも少し触れましたが、現行TOEFLでは、リスニングセクションの3セット目は点数に影響しないダミー問題です。従って、このダミー問題中はそっとヘッドホンをはずし、周囲のスピーキングに耳をすませましょう。休憩時間も部屋の外に出る必要はありません。この時間帯も自席に待機してひたすら盗み聞きです。それでも足りなければその後の音声テストも放置して時間をかせぎ、更に盗む。
 タスク全て把握することが望ましいですが、最低でもタスク1&2は抑え、原稿を書き上げましょう。ただし、試験の時間が進行していない間はメモ用紙の書き込みは禁止されているので、原稿が書き上げられるのは(ルール上)リスニングセクション中のみであることに注意してください。なお、「TOEFL勉強法・戦略⑦(リスニング(メモ取り))」で述べてた通り、当方はリスニングセクション自体では一切メモを取らないスタイルに行きつきましたが、メモを取られる方は、ダミー問題開始前にメモ用紙を交換しましょう。


ポイント2 暗記

 フォーマットの暗記も型を固める上で当然重要です。最終的にタスク3、4、5、6は下記のブログを参考にさせていただきました。

 落書き帳 for Wharton MBA留学

 また、タスク1、2、5あたりは、イフでもらえる万能フォーマットも、万能ではありませんが使えるケースがかなりありましたので、おすすめです。ただしその他のイフフォーマットは最終的に使いませんでした。


ポイント3 ハキハキと

 しょせん人の採点です(しかも1回しか聞かない。)。最初と最後を自信満々にしゃべりましょう。
 また、アゴスでは、途中で時間切れになってもコンテンツが詰め込めていれば大丈夫、と無料レッスンで話していましたが、当方の経験から言えば、途中で切れれば2しかとれない印象です。途中で切れるくらいなら、時間を余らせてでもはっきり結論までしゃべった方が断然3を取れる確率が高いです。タスク1、2は5秒余り、他は11秒余りくらいでも3が普通に取れます。
 発音ですが、イフの発音矯正を真似したら点数が全くでなくなりました。 それもそのはず、ネイティブに聞いてもらったら何言ってるか4割くらいしかわからないとのこと。変に"r"の音とか出そうとして迷走するくらいなら、カタカナ発音に徹しましょう。 ゆっくりハキハキしゃべればネイティブはカタカナ発音でも理解してくれます。最終的に、タスク1,2は75単語くらい、それ以外は100単語くらいが3を取りにいくベストという結論にいたりました(フォーマットもこみでこの単語数なので、おそらく想像以上に少ないです。こんなもんでいいの、という感じだと思います。個別の回答例はまた別の投稿で。)。


ポイント4 リスコア

 ちょっと攻略とはずれますが、このセクション、採点方法の性質上、リスコアで良くも悪くもスコアが変わる可能性がとても高いです。実際、当方は5回ほどリスコアを要求しましたが、ライティングでは1度もスコアが上下しなかったのに対し、スピーキングは2回アップ、2回ダウン(1回変わらず)という結果でした。点数がダウンしてもリスクがないのであれば、このセクションは積極的にリスコアに出したほうがいいと思います。ちなみに、点数は上がっても下がってもリスコアに係るお金は返ってきます。

 
 

 これらのポイントを抑え、最低でも、ほぼ原稿の読み上げになるタスク1,2,5で確実に3を取り、リスニングの出来不出来にかかわらず19点以上を確定。あとは自身のリスニング、盗み聞きやフォーマットのヒットで少なくとも20、あわよくば22,23も、というイメージです。個人的な感想としては、タスク4が最も内容が混みいってて難しいですね。

 個別タスクの回答例や当方が使ったフォーマットは「TOEFL勉強法・戦略⑨(スピーキング(回答例))」で。

 余談ですが、当方がMBAを受験したとき、ハーバードが合計109点をTOEFLの足切りに掲げている一方で、コーネルは各セクション25以上を設定していました(たぶん今も変わってないと思います。)。スピーキングに25は存在しないので実質26。これを厳格にとらえれば、純ドメにはコーネルのハードルの方がハーバードより明らかにきついです。もちろん実際には、各25オーバー取っていなくてもコーネルに受かってる人はたくさんいるので、TOEFLの足切りに過度に臆さないでトライしてほしいですね。


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