渡米当初、ほとんど何も考えずWalmartでiPhone4sを買い、そのまま毎月$45のプリペイドプランで戦ってきましたが、最近になって少し調べて契約を変更したので、メモしておきます。
1.アメリカの携帯キャリア等
アメリカの携帯キャリアは、顧客数の多い順に、Verizon、AT&T、Sprint、T-mobileの4社が存在し(2015年夏にT-mobileがSprintを抜いた模様)、彼らとは別に、いわゆるMVNO(キャリアから電波を借りて安く通信サービスを提供している業態。日本でいうDMM mobileとかOCNモバイルとか?)として、StraightTalkやFamilyMobileといった業者が存在するようです。
2.契約形態
通話1分当たりいくら、基本料いくら、という契約形態よりは、通話・テキストメッセージやり放題、Web1GBまで高速(1GBを超えると低速)で月$45、みたいな定額制が主流の模様。そして何より、プリペイドで携帯の利用を開始するまでのプロセスが日本より簡単です(プロセスは後述)。逆に、日本の携帯キャリアで一般的だったポストペイドは、契約するのにSSNを求められることが多いので、当方はトライしませんでした。留学生の多くがプリペイドで携帯を使ってると思われます。
なお、ポストペイドにすると、日本と同様、2年縛りになる代わりに端末代で割賦割引を受けられるようです。2年後に端末のシムロックが解除できるのかはよく解りません。
3.おすすめの携帯会社・プラン
どの携帯、どのプランが適しているかは、利用の仕方、米国で買った携帯を日本でも使うのかどうかにもよると思われます。
携帯端末によって拾える電波帯・電波方式が異なるので、日本でシムフリー携帯を買って米国に持ち込む場合や、逆に米国で買って日本に持ち込む場合は、端末のモデルが各国の各キャリアの電波に対応しているかよく確認する必要があります。日本国内でも、例えばauの携帯はシムフリー化したところでドコモ・ソフトバンクでは使えない場合がけっこうあるようです。
なお、米国で日系メーカーの携帯を入手するのはやや困難です。基本はiPhoneかGalaxy、たまにLG製やノキア製を見るくらいですね。そもそも米国で日系メーカーの携帯を買ってもワンセグやおサイフケータイ機能は付いてませんし、日本に持ち帰った時に拾える電波が限られている可能性が高そう。
以下、各社のプリペイドプランのリンクと、いくつか個人的なおすすめを記載します。
Verizon
最大手。プリペイドというニッチなマーケットには力を入れてない模様。
http://www.verizonwireless.com/wcms/consumer/shop/prepaid.html
AT&T
二番手。こっちもあまり魅力的なプランはないです。
http://www.att.com/shop/wireless/plans/prepaidplans.html
Sprint
三番手。上2社と大して変わらず。しかもここで端末を買うと日本とおなじようにsimロックかかってます。ソフトバンクが買収。
http://www.sprint.com/landings/prepaid/
T-mobile
四番手。全体的に安いし、あと何分話せるか、あと何GB使えるかをHPですぐ確認できるのも使いやすくていいです。個人的に気に入ったプランを後述。AT&Tが買収しようとしたが独禁法の関係で司法当局の許可おりず。その後Sprintを保有するソフトバンクが買収しようとして同じ顛末に。
http://prepaid-phones.t-mobile.com/prepaid-plans
StraightTalk
MVNO。Walmartでプリペイドカードを買います。回線はAT&T。当初使ってて特に不自由はなく。
http://www.straighttalk.com/wps/portal/home/shop/serviceplans
FamilyMobile
MVNO。Walmartでプリペイドカードを買います。回線はT-mobile。StraightTalkより安いです。T-mobileを今使ってますが、特に回線で困ったことはないので、FamilyMobileも大丈夫なはず。
http://www.walmart.com/cp/Family-Mobile/1076544
以下、個人的おすすめ。
FamilyMobile
*$39.88 per month — Unlimited web, talk and text. First 3GB at up to 4G speeds
話放題でWebのキャパシティもそこそこ。ただ、そこまで電話しないことに気づきました。
FamilyMobile
*$29.88 per month — Unlimited web, talk and text. First 1GB at up to 4G speeds
(話放題ではないが)webと通話ができるプランとして、当方が調べた中では最安です。家にも学校にもwifi環境があるので、通常使用ならwebで1GBを超えることはないと思うんですが、旅行に行くと千キロくらいgooglemapを使いっぱなしだったりするので、若干の不安を覚えました。
T-mobile
*$30 per month — Unlimited web and text with 100 minutes talk. First 5GB at up to 4G speeds
今これ使ってます。一月100分の通話時間は当方には十分ですが、着信でもカウントされるようなので、その点は要注意。
T-mobile
*$3 per month includes 30 minutes of talk or 30 text messages
一月たった$3で番号が持てる!ただし、wifiがないとwebは一切見れません。いま妻にこれで頑張ってもらってます。
LINE電話
携帯の契約とは全く別ですが、何気にLINEを使うと米国の番号には1分1円、日本の固定電話には1分3円、日本の携帯電話には1分14円で電話をかけられます。かける人間が米国にいても日本にいても値段は同じです。国際電話に対応させるだけでプランの料金がはねあがるので、プランはアメリカ国内限定にして、日本の職場にはLINE電話で電話かけてます。
4. どうやって使い始めるか
渡米初日からいきなり自分の番号が必要な場合、まず、Walmartに行ってFamilyMobileとかStraightTalkのsimカードが付いている安いスマートフォン(ただしiOSかandroidでないと日本語が打てない場合がある模様。Galaxyの2~3年前のモデルを$150くらいで購入するのが典型的パターンでしょう)とプリペイドカード(itunesカードみたいなものです)を購入です。
身分証不要、お菓子買うのと同じ感覚で買えます。買ったらsimカードを携帯に差し込み、説明書きに従ってアクティベイト。途中でプリペイドカードに記載のコードを入力すれば1ヵ月使えるようになります。終わったらもうその瞬間から携帯番号ホルダーです。
端末はsimフリーなので、基本的にキャリアはあとから変えられますが、その端末で対応してない電波帯を持つキャリアに変えると不便が生じる可能性があります。例えばStraightTalk用のiPhoneを買うと、AT&Tの全ての電波帯を使えますが、他のキャリアの電波帯を完全にカバーできているわけではないようです。
iPhoneを買うならAppleでunlockedとされているものを選べば、米国内の電波は全てカバー、たいていの機種は日本の電波もカバーしてます。プリペイドではキャリアの割賦割引が受けられないので、iPhoneを携帯キャリアのショップやWalmartで買う意味は皆無です。値段もAppleで買うのと全く同じ。
なお、Walmartは15日間返品を受け付けてます。
例えば当方のように、誤ってWalmartでStraightTalkのsim付のiPhone6を買ってしまった場合、simをアクティベイトしてからでも返品できます。当方に至っては、返品前にAppleで日本でもちゃんと使えるiPhone6(a1586というモデル)を購入、StaraightTalkのsimを新しいiPhone6に挿入(既にsimがアクティベイトされてるので一瞬で使えるようになります)、その後古いiPhone6を返品しました。ほんとはsimも返さないといけなかったのかもしれませんが全くチェックされません。
そんなに焦る必要がなければ、まずプランを慎重に検討。端末の買い方としては、
1)上述の通りWalmartでMVNOのsimカード付の端末を買う、
2)キャリアのウェブサイトから端末もsimカードも取り寄せる(少なくとも当方の場合、T-mobileのショップを訪問してもプリペイドの人はネットでやってくれと門前払いでした)、
3)Apple Storeに行ってunlocked iPhoneを買う、simカードはWalmartで買うかキャリアから取り寄せ
という選択肢があります。特に日本に帰ってからも使いたい場合、3)をチョイスすれば米国・日本双方でちゃんと電波を使えるモデルを選べるはずです。例えばiPhone6の場合a1586というモデルがそれに当たります(米国版はシャッター音が消せるというおまけ付。)。